先日、介護施設で介護リハビリセラピーの研修を行いました。
施設の利用者様は
口を開けたままずっとソファーに座っている方、
大きな声で叫んでいる方、
一人で何か話している方など、
さまざまな過ごしかたをしていました。
いろいろなタイプの方がいらっしゃいますが、
ほとんどの高齢者にとって体に触れ合う施術(タッチング)は
大変役に立ちます。
元気がなかったり、攻撃的なときは、
肩から背中にかけて優しく擦るだけでも改善することがあります。
タッチングのやり方ですが、
揉んだり、叩くなどの強い刺激を与えてはいけません。
あくまで優しく擦る(撫でる)ことです。
1秒間に5cm程度進むくらいのゆっくりした速度で行うと、
一番リラックス作用があることが分かっています。
たったこれだけでも体に十分に働きかけます。
なぜ、この速度が効果的なのかといいますと、
視床下部からオキシトシンが放出され…
C触覚繊維がこの速度で最も活性化され…
などと講釈を垂れたがるセラピストがいます。
こんな知識は施術に必要ありません。
聞いている方も頭が痛くなります。
ですから、
タッチングすることで、
リラックス効果がある副交感神経を優位にすることができる!
このくらいの知識で良いので、
安定的に1秒間に5cmの速度で進むことができるように練習をしてください!
決して頭でっかちの勘違いのセラピストにはならず、
高齢者に必要とされるセラピストになってください。